呉市指定文化財 第27号 天然記念物

 神社の森(社叢)の植物は、昔から人の手に触れることが少なく、その地方特有の植生を現在に伝えていることが多いものです。しかし市街地の神社では、自然の植生をそのまま残している森は、非常に少なくなっています。
 神田神社の社叢は、境内と森が玉垣で区分されていることや、地域の人々の協力もあって、市街地としては珍しく自然な状態で常緑樹がよく繁茂し、暖帯林の特徴をよく残しています。30種類に及ぶ樹種の多さと同時に、ヤマビワ、カンザブロウノキ等、県下でも珍しい樹木が含まれていることに高い価値があります。ヤマビワ
 社叢は、人為的に作られたものでなく、神田神社の社叢のようにそこに適性を持つ植物が自然に繁茂するような状態において、真の意味を持つのです。

社叢の全景 境内
トンネル阿賀側入り口に向かう道路から見える社叢 様々な木々が
この竹林の中に立札があります。 石段